トランシットの木星

トランシットの木星が、ASCを越える時、MC、IC、DESを越える時というのは、
これもまた人生領域が拡大していく時期ですね。

ASCを越えて1Hにトランシットの木星が入る頃や、DESを越えて7Hに入る時などは、
特に重要なように思います。

自分自身や、社会の中での他人とのかかわり方、姿勢、価値観などに変化が
現れ、それは必ず他の分野にも、広く影響を起こしてくるからです。

結婚する時期などもほんとうによくみかけます。

結婚というのは、昔とは生活スタイル、結婚の形は変わるものの、
自分ひとりで生きるのではなく、相手の人生もお互いに背負い、
文字通り二人三脚でいかなくてはならない面が、時とともにどんどん大きくなる
そんな繋がりですよね。

お互いの仕事や趣味、考え方、生活スタイルを受け入れ、
自分のもってきた、そうしたものと譲ったり、受け入れてもらったりと調整し
互いの親戚、互いの家族との関わりに加わり
子供ができれば、二人で育てていくことになります。

無視しようにもできないことが、人生に入り込んでくるわけですから
自然に「人生が拡大」するわけですね。

また、結婚することにより、男性にとっても、女性にとっても、立場的にも、心理的にも、
保護される面がありますから、木星の働きとも深く繋がりが感じられます。

木星は社会性を表しますので、トランシットの木星が入ってくることはつまり、
社会の中で立場や努力、能力や存在などを評価され、認められ、
好遇されていくわけですが、逆にそれに適う態度も求められてきます。

ある程度常識と、他人を受け入れ対応して結果を出していく態度と実績が求められ、
社会の中での活動が増え、社会で活躍している人たちとの関係が増えます。

結婚を通して作られる、家庭というのも、社会や、法律でも認められる形で、
保障や待遇なども変わってくることを考えても、小さいけれど、社会参加という意味も
しっかりとあるのだと思います。

社会(つまり仕事や、親戚・ご近所づきあいも含め、多少の義務や体面、付き合いを
求められる人間関係の広がり)へのさらなる参加が増えるわけですが、
逆にそうした社会からの応援、好評価ももらうわけです。

出生時間・出生地が正確にわかるかたの場合、木星がルーラーとなるハウスの
ことがらも、新しい局面に入り、それによって、あなた自身や、社会が関わってくる
人間関係・対他人との付き合いを考慮したうえでのあなたの態度、考え方という
部分などが変わってきます。(ASCとDESのことですね)

木星というのは、大勢の他人に対して、長期的な視野で、
自分の望みに沿った立場や姿勢を、そういった大勢の他人=社会に
受け入れられる形で、表明し、働きかけていくような意味合いがあります

ですから、長い期間、他人との関係に関わってくる、法律といった側面も働くのでしょう。

木星がASC-DESラインを越えてくるときというのは、そんなわけで、
とても大きく立場が変わってくることが多いですね。

数人以上の、「あなたにとって重要な・意味のある、他の人たち」に
認められたり、評価されたり、歓迎される、その「重要な人・意味のある人たち」の
数が増えるほど、「多くの人々=社会」に役立ち、それに見合った、さまざまな
形の報酬を得るようになっています。

それは、誰にとっても、本質的に、とても大切なことだと思います。

必ず人との関わりの中で、望みや希望というのが叶います。
自分ひとりでは、何かを達成する、という感覚は、本質的には得られないものです。

本当の満足として感じることができない、ということですね。

木星は、そうした、他の人びとと、社会的なかかわりの中で、
どう保護され、応援され、希望を叶えてゆくか、という部分に深く関わっています。

自分が目指す(木星に関する主体的な働き)にしろ、
周囲の応援の流れがどうなるか(木星に関する受動的な働き)にしろ

年齢をとればとるほど、重要な流れと結果を生み出す部分ですので、
木星の動きは、注意して見て行きたいポイントですね。